ブラジル・ゴイアスでの映画祭、成功に終わる - FICA2017&国際ウラン映画祭
ゴイアニアの被ばく事故を扱った映画が数々の賞を受賞
リオデジャネイロの国際ウラン映画祭は今年、初めてブラジルのゴイアスで行われるFICA(国際環境映画・ビデオ祭)に招待されました。FICAはラテンアメリカで開催される環境問題をテーマとする重要な映画祭で、ブラジルの中央にあるゴイアス州の旧州都として歴史的な面影を残す美しい都市ゴイアスで開かれます。6月20日から25日までの間、FICA 2017 は今回100本以上の映画を上映し、約3,400人の観客を動員しました。去年に比べ、 21パーセントも上回る観客数です。
FICA 2017 では数々の作品が受賞しましたが、中でも若いブラジル人の監督Benedito Ferreiraの作品「Algo do que Fica」(記憶に残るもの)が光りました。これは、今からちょうど30年前の1987年9月にゴイアス州の新首都ゴイアニアで起きたセシウム137による南米最悪の被ばく事件を扱ったとてもデリケートな劇映画です。
そのほか、ブラジル人の監督Luiz Eduardo Jorge が、ゴイアニアの同被ばく事件の被害者を記録したドキュメンタリー映画「Césio-137: O Brilho da Morte」(セシウム137 - 死の光)やその他のライフワークを高く評価され、名誉賞を受賞しました。この映画はゴイアスのウラン映画祭が上映しています。Luiz Eduardo Jorge は5月27日、映画祭の始まる三週間前に亡くなってしまったため、授賞式にはこの映画の音楽を作曲した音楽家でもある彼の息子が、父の代わりに出席して賞を受け取りました。
Foto: Regisseur Benedito Ferreira nimmt die FICA-Trophäe
entgegen (Foto von N.Suchanek)
「FICA と国際ウラン映画祭 (IUFF) のパートナーシップには未来がある」と映画祭ディレクターの Márcia Gomes de Oliveira は確信しています。原子力エネルギー、放射能と、それがもたらすあらゆる問題は、現在私たちが書かている環境問題の中でもことに深刻なテーマです。FICA は環境問題を扱うラテンアメリカの映画祭の最大級のものであり、IUFF は原子力エネルギーや放射能の危険性をテーマとする世界最大級の映画祭です。「長期にわたってパートナーシップを続けていくための前提条件がすべて揃っている」と映画祭ディレクターはリオデジャネイロで語っています。
ゴイアスでの映画祭を終え、国際ウラン映画祭は第六回目のベルリンでの映画祭に向けて準備をしています。国際ウラン映画祭ベルリンは10月に、核問題をテーマにした新しい映画と映画監督、それに同時期に開催する展示会二つを引き連れ、ベルリンはPrenzlauer BergにあるKulturBrauereiの映画館とZeissの大プラネタリウムへ移動します。
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